いくつになっても少年であり少女なのだと思う
第一条
このブログは、読者のスキマ時間により生じた暇、手持ち無沙汰又は怠惰による喪失感等に対して、当該読者の余暇の教養と退屈を和らげるためにブログという媒体を通してユーモアを提供することにより、大胆かつ繊細に読者の笑いと精神の安定の向上に寄与することを目的とする。
第一条二項
書き手は、読者の笑いと精神の安定に寄与するため、常に自分の精神をごきげんに保つよう努めなければならない。
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こんばんは。
入國 七帆子でございます。
毎日更新することが目標だったのだけれど、用事がバタバタと重なったため少しだけ空いてしまった。読者がほとんどいない僻地のようなブログだけれど、今夜からは毎日できるだけ書いていきたいと思います。お付き合いいただけるだけで光栄の至でございます。
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先日、わたしにとっては人生ではじめてのボルダリングを経験した。
ボルダリングとは、自分の手足を使い大きな岩を登ることを楽しむもので、ロッククライミングのひとつとのこと。道具は使わないため、おおよそ3~5メートルの低い壁や岩を登っていく……と、どこかに書いてあった。
ボルダリング歴5年の恋人に、まだ会っていないときにペアーズのやりとり中に誘われた。了承したわたしもわたしだが、はじめましてがボルダリングのジム(※婚活である)という誘い方をする恋人も、なかなかシュールだなと今更ながら思う。
結局、朝まで長電話をした流れでその日のうちに会って、その日の夜に付き合うことになったので、はじめましてがクライミングジムという面白い状況に遭遇することは二度となくなったのだが。
今、わたしは上半身の筋肉痛に耐えながらスマホ片手に書いているのだけれど、とても楽しかった。筋肉痛が治り次第、また登りに行きたいとさえ思うほど、はまりつつある。
ボルダリングの魅力のひとつは、課題を達成したときに得られる達成感だと思う。わたしははじめてだったため、初心者中の初心者のコースを登った。一発で登り切ることができたものもあれば、10回以上登り続けてやっと成功できたコースもある。
わたしは人より身長が低い。また、男性のような力強さもない。体の大きさ及び力、どれもわたしは持ち合わせていなかった。
どのように動けば、次の岩にこの手を持っていくことができるのか。自分の身体と向き合わなければ登ることができないコースが、その10回以上登り苦戦したコースだった。
わたしのように、はじめてボルダリングをする方が何人かいた。わたしより背の高い女性は、腕の長さを利用して一回で登りきっていた。
負けず嫌いのわたしに、見事引火した。
腕の長さが足りない点とまだ初日なので技術もまるでないわたしには、このコースは厳しいと感じたのか、恋人からは何度かこのコースは次来た時の課題にしようかと促された。
わたしも何度かその言葉に甘えて今日は違うコースを登ろうかとも考えた。けれどもわたしの本音は、何甘えてるん、絶対できるわという闘争心だった。
大体の敵は、自身の弱さ。
やるか、やらないかである。
まだできる。
まだ、出し切ってない。
できるはずや。
と、はじめたばかりの超初心者のわたしが、何をスポコン漫画な魂をぶらさげてやっているのだと、今思えば顔から火が出るくらい恥ずかしくなってくるのだけれど。
少しずつ、自分の体の向きを変えたり工夫をすると、腕が伸びるようになり、ようやく掴むことができた。
恋人がずっと教えてくれて見守ってくれていたのだが、できた瞬間、わたしも恋人も、感嘆の声をあげた。振り返ると、驚いて少し目を大きくした恋人がいた。わたしは駆け寄り、恋人と固く握手を交わした。
※めちゃくちゃ簡単なコースです。
それくらい、胸が熱くなる体験を提供してくれるのが、ボルダリングだと思う。
久しぶりに、幼い頃の自分を思い出した。
どうしても逆上がりができるようになりたくて、暗くなっても、手に豆ができようとも、鉄棒で練習した日のことを。
一輪車に乗った近所のお姉さんがとても素敵だったから、彼女に教えてもらいながら、何度もパンツ丸出しでこけながら、笑われながらも練習した日を。
帰り際に挑戦したコースは未達に終わってしまった。わたしの腕が限界にきていたからだった。わたしはその日はじめて、体勢を崩してマットめがけて墜落した。
後一歩だった。
だからこそ、もう少し自分の気持ちさえ踏ん張ることができていれば、クリアできたのではないか。自分の気の緩み、弱さに負けたから、越えることができなかったのではないだろうか。
自分への憤りと悔しさでたまらないわたしが今ここにいる。
早く筋肉痛が治って欲しいと祈る理由は、決して服の着脱時に激痛でつらいからというだけではないのである。
わたしのように、何かと戦うことでやる気スイッチが入る方には、ぜひオススメしたい。
ただ、できることなら、そこそこボルダリングができる人と一緒に行った方が良いと思う。
ボルダリングは、手足を使って登っていくシンプルなもの。シンプルさゆえ、ゴールまでの道のりを考え、かつ、自分の体の特性を生かした動きが必要となる。
どの岩に足をかけていくかで、力の入り具合とその後の進め方も変わっていく。
とてもじゃないが、超初心者のわたしは、ゴールを目指してひとつひとつ目の前の岩を登ることにただ必死で、ほぼ彼の指示通りに最初は動いていた。
必死なので、指示があっても迅速に対応することはやはり難しいものがある。それを、初心者がひとりで行くと、ボルダリングの楽しさを実感できないまま心が折れて帰ってしまうのではないかと思う。
ぜひ、お時間があればやってみていただけると幸いです(回し者ではありません)。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
入國 七帆子